プレシニアから未来のシニア市場を考えるシリーズ第4回
プレシニアにとって、スーパーの代わりがきかないものとは?
<食料品の購入編④>
本シリーズについて
本シリーズでは、平均年齢57.3歳のプレシニア125名への調査結果から、10年後のシニア市場を考察します。現在50~60代のプレシニア層は、今後シニア市場の中心となる世代です。彼らの買い物やお金に対する意識から、未来のシニア像を探ります。
今回は、「スーパーマーケットでないと困ると感じる食品」について見ていきます。
前回取り上げた調査結果では、価格が同じであっても6割以上がスーパーマーケットを選ぶことが分かりました。
では、プレシニアはスーパーにどのような価値を期待しているのでしょうか。
どの商品が手に入らなくなると困るのかを見ることで、スーパーが担う役割を探ってみます。
最も困るのは「野菜」
スーパーがなくなると困る食品として最も多かったのは、
●生鮮野菜(25.6%)
でした。
次いで
●精肉/鮮魚(同率8.8%)
●惣菜・デリ(8.0%)
が続いています。
一方で、
●「特にない」も30.4%
となりました。
この結果を見ると、スーパーの最大の存在価値は、生鮮食品、とくに野菜の安定供給にあることがうかがえます。
女性は「野菜」、男性は「特にない」
男女別に見ると、興味深い違いも見られました。
「生鮮野菜」と回答した割合は、
・男性 20.3%
・女性 33.3%
でした。
一方で、「特にない」は
・男性 36.5%
・女性 21.6%
となっています。
食料品をよく買うお店の業態では女性の方が利用する業態数が多く、スーパーを利用する理由では品質への関心も高い傾向が見られました。
今回の結果からも、女性の方が日常の食材調達をより具体的に捉えている様子がうかがえます。
決済方法によって「スーパーへの依存度」が異なる
決済方法別に見ると、「スーパーでないと困る食品」に対する考え方にも違いが見られました。
現金派では、生鮮野菜(31.4%)が最も高く、精肉や鮮魚も一定割合を占めています。
一方、QRコード決済・電子マネー利用者では、
●精肉(18.4%)
●鮮魚(13.2%)
がやや高いことが特徴的です。
また、「特にない」と回答した割合は、
・現金派 28.6%
・クレジットカード派 41.9%
・QRコード決済・電子マネー派 15.8%
となっています。
食料品をよく買うお店の形態ではQRコード決済利用者ほど複数の業態を利用する傾向が見られましたが、それでもスーパーに期待する食品カテゴリは幅広いようです。
一方、クレジットカード派では「特にない」が4割を超えており、スーパー以外にも代替手段を持っている可能性が考えられます。
決済方法の違いというよりも、普段の買い物スタイルの違いが表れているのかもしれません。
まとめ
今回見えてきたのは、
「プレシニアにとってスーパーの価値は「野菜」に象徴される生鮮食品にある」
ということです。
最も多かった回答は生鮮野菜でした。
また女性では野菜への依存度が高く、日々の食材調達を支える場としてスーパーを捉えている様子もうかがえます。
一方で、決済方法別に見ると、スーパーへの期待の仕方にも違いが見られました。
現金派は野菜への依存が強く、QRコード決済利用者は肉や魚も含めてスーパーを評価しているように見えます。
逆にクレジットカード派では「特にない」が4割を超えており、スーパー以外の選択肢を持つ人も少なくないようです。
スーパーを利用する理由では「価格だけではない価値」が見え、前回結果からは「価格が同じでもスーパーが選ばれる」ことが分かりました。
そして今回は、その価値の中心に生鮮食品があることが見えてきました。
未来のシニア市場を考えるうえで、スーパーは単なる安売りの場ではなく、日々の食生活を支えるインフラとして機能していることが、改めて確認されました。
次回予告
プレシニアにとって、スーパーの価値は生鮮食品にあることが見えてきました。
では、そのスーパーの利用は増えているのでしょうか。それとも減っているのでしょうか。
次回は「直近3か月でのスーパーマーケット利用頻度の変化」から、プレシニアの買い物行動に変化が起きているのかを探ります。
【調査概要】
- 調査方法:インターネット調査
- 調査時期:2026年春
- 有効回答数:125サンプル
- 対象者:全国の男女
- 平均年齢:57.3歳(中央値57歳)
主な調査内容
食料品の購買行動、決済方法、ポイント・アプリ利用、お金や老後に関する意識
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