プレシニアから未来のシニア市場を考えるシリーズ第2回
プレシニアはなぜスーパーを利用するのか?
<食料品の購入編②>
本シリーズについて
本シリーズでは、平均年齢57.3歳のプレシニア125名への調査結果から、10年後のシニア市場を考察します。現在50~60代のプレシニア層は、今後シニア市場の中心となる世代です。彼らの買い物やお金に対する意識から、未来のシニア像を探ります。
今回は、プレシニアがスーパーマーケットを利用する理由を見ていきます。
近年は物価上昇が続き、家計防衛への意識も高まっています。そのため、「スーパーを利用する理由は価格の安さだろう」と考える人も多いかもしれません。
しかし今回の調査結果を見ると、プレシニアがスーパーに求めている価値は、価格だけではないようです。
プレシニアがスーパーを利用する最大の理由は「価格」
まず、スーパーを利用する理由として最も多かったのは
●価格が安い(68.8%)
でした。
次いで
●家、職場から近い(58.4%)
●生鮮食品の品質・鮮度(52.8%)
●品揃えの幅(52.0%)
が続いています。
物価高が続くなかで、価格が重視されていることは自然な結果と言えるでしょう。 一方で、価格以外にも複数の要素が50%前後に並んでおり、スーパーが単なる「安売りの場」ではないこともうかがえます。
女性が重視するのは「鮮度・品質」、男性が重視するのは「家、職場から近い」
男女別に見ると、男女いずれも「価格・特売」が1位となっています。
しかし、2位以下を見ると、男女間に違いが見られました。
女性では
●生鮮の品質・鮮度(62.7%)
●家、職場から近い/品揃えの幅(同率56.9%)
●惣菜・中食が充実(51.0%)
●ポイント、アプリが便利(37.3%)
が上位になっています。
一方、男性は
●家、職場から近い(59.5%)
●品ぞろえの幅/アクセスが良い(同率48.6%)
●生鮮の品質・頻度(45.9%)
●惣菜・中食が充実(24.3%)
の順となっています。
食料品をよく買うお店の形態では、女性の方が利用する業態数が多い傾向が見られましたが、今回の結果を見ると、女性は価格だけでなく品質や買い物体験も含めて店舗を評価している可能性があります。一方の男性は、よりお店のアクセスの良さを重視する傾向があることが分かりました。
キャッシュレス派は「目的」または「お得感」を重視
決済方法別のよく利用するお店の理由TOP5に見ると、1位から3位の項目は、いずれの決済手段もほぼ同じ傾向のようです。4-5位になると。決済手段別に多少の差異が見られます。
QRコード決済・電子マネー利用者では
●ポイント、アプリが便利(42.1%)
が5位にランクインしています。
クレジットカード利用者では
●惣菜・中食が充実(46.5%)
が4位になっています。
食料品をよく買うお店の形態では、QR派ほど利用業態数が多い傾向、クレジットカード派は百貨店利用率が高い傾向が見られましたが、今回の結果からは、単に便利だからキャッシュレスを使っているのではなく、ポイントを含めてよりお得に買い物している姿や、特定の商品購入という目的に応じて合理的に買い物している姿が伺えます。
プレシニア市場の中にも、「アクセス重視」「目的重視」「お得重視」といった異なる価値観が存在しているようです。
まとめ
今回の調査から見えてきたのは、
「プレシニアがスーパーに求めているのは、価格だけではない」
ということです。
確かに価格は重要な要素ですが、それと同時に鮮度や品質、品揃え、アクセスの良さなども重視されています。
特に女性では品質への評価が高く、キャッシュレス利用者では価格やポイントへの関心が高いなど、同じプレシニア層の中にも違いが見られました。
未来のシニア市場を考える上では、「シニアは安さを求める」という単純な見方ではなく、どの価値を重視しているのかに目を向ける必要がありそうです。
次回予告
プレシニアがスーパーを利用する理由には、価格だけでなく品質や品揃えも関係していることが分かりました。
では、もし価格差がなくなったら、彼らはどこで買い物をしたいのでしょうか。
次回は「価格が同じならどのお店で食料品を買いたいか」から、プレシニアの理想の買い物先を探ります。
【調査概要】
- 調査方法:インターネット調査
- 調査時期:2026年春
- 有効回答数:125サンプル
- 対象者:全国の男女
- 平均年齢:57.3歳(中央値57歳)
主な調査内容
食料品の購買行動、決済方法、ポイント・アプリ利用、お金や老後に関する意識
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