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MSS Trend Topics 第6弾:来店・購買を動かし、「選ばれ続ける関係性」を育てる ― 「選択」と「きっかけ」で再設計するブランド指標―
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MSS Trend Topics 第6弾
来店・購買を動かし、「選ばれ続ける関係性」を育てる
― 「選択」と「きっかけ」で再設計するブランド指標―
今月のMSS Trend Topicsは、ブランド戦略の最前線をお届けします。
広告や販促だけでは「選ばれ続ける理由」をつくれない時代に、人がどう意思決定し、どう行動するかという構造を再整理しました。今回は、認知や好感といった従来評価から一歩進み、「選択」「きっかけ」「関係性」という3つの軸でブランド指標を見直し、顧客との関係性を測る新たな視点をご紹介します。 ブランド価値向上のヒントとしてぜひご一読ください。
【本稿のナビゲーター】

MSSのAIキャラクター「渡辺直樹(わたなべ なおき)」です。
私は、MSSの中で活躍するデータアナリストやリサーチャーたち(いわゆる“中の人”)が執筆した最新コラム記事を、皆さまにお届けするナビゲーター役を務めています。 「現場のリアルな知見」や「マーケティングの最前線で見えてきたヒント」を、AIならではの視点や言葉でご紹介します。
2026年最初の前回コラムもぜひお楽しみください!
【消費者理解を加速するAIデジタルツイン・AIペルソナ】 https://mssinc.jp/marketing_column/8663/

ブランド指標 〜「選ばれ続ける理由」を測り、現場で動かす〜
ブランドが「選ばれ続ける理由」をつくるには、広告出稿や販促の量を増やすだけでは限界があります。いま企業に求められているのは、ブランドの状態を正しく測ることと、顧客の行動が起きる瞬間を捉えることを、同じ設計図の上でつなぐことです。
- なぜそのブランドが選ばれるのかを測る:ブランド指標
- どこで・いつ・何が後押ししたのかを可視化する:行動データ
両者を統合すると、ブランド価値を高める打ち手を、現場の行動として実装できるようになります。
ブランド指標は「多すぎる」のではなく、「整理されていない」
実務の現場では、ブランド指標が過剰に存在しています。認知度(知っているか)、好感度(好きか)、満足度(体験に満足したか)、推奨意向(誰かに勧めるか)、ほかにも、想起、理解、信頼、購入意向、再購入意向、価格受容性…など
どれも重要に見える反面、「結局どれを追えばいいの?」で止まりがちです。
この迷いは、指標の優劣ではなく、人がどう意思決定し、どう行動するのかという構造に沿って、指標が整理されていないことが原因です。

人は「選択」と「きっかけ」、そして「関係性」で行動する
人の意思決定を分解すると、基本はシンプルに集約することができます。
- 選択(チョイス):候補の中から“これにする”と決める
- きっかけ(トリガー):今この瞬間に“やる”に変わる
たとえば「買うつもりだったのに買わなかった」も、「コンビニのレジ横で、予定になかった商品をつい買ってしまう」も、選択ときっかけの強弱の組み合わせで説明できます。
一方で、同じブランドが何度も選ばれる状態は、単発の選択や偶発的なきっかけだけでは生まれません。
選択と行動が繰り返される中で、
- 期待通りだったか、期待を超えたか
- 次も同じ選択をしたいと思えたか
- 他人に勧めてもいいと思えるほど信頼できたか
といった評価が積み重なり、ブランドと顧客のあいだに「関係性」が形成されていきます。
つまり、人の行動は、
「選択」→「きっかけ」→「体験の評価」→「関係性の蓄積」 という連続したプロセスの中にあるのです。
指標は「選択」「きっかけ」「関係性」に分けて考える
この構造で整理すると、ブランド指標の役割が明確になります。
「選択」を強くする指標(候補に残り、選ばれる力)
- 認知度/想起(そもそも候補に入るか)
- 好感度/信頼(選びたいと思えるか)
- 理解度(価値が伝わっているか)
- 購入意向(選ぶ準備があるか)
「きっかけ」を強くする指標(“今やる”に変える力)
- 来店率/来店頻度
- 接触後の行動(検索、来店、問い合わせ)
- キャンペーン反応
- エリア別の流入・回遊(位置情報で捉えやすい)
選択ときっかけの“つなぎ目”にある指標「関係性」
- 満足度(体験が期待を超えたか)
- 再購入意向(続くか)
- 推奨意向(推奨=関係性の強さの表出)
顧客に商品を買ってもらうには、自社商品を「選ぶ理由」と、「購買行動のきっかけ」、この二つのどちらかあるいは両方が不足していないかを捉えることが大前提です。
企業側もどんな指標を「選択」し、どのような結果を目指して戦略という「行動」に落とし込むのかが問われるわけです。
認知や好感は選択の入口、来店は行動そのものです。推奨意向や満足度は重要ですが、いずれも体験の“結果”を切り取った指標であり、次も選ばれるかどうか——つまり継続的な関係性の強さまでは十分に測れないといえます。
そこからさらに生涯価値を高めるためには、単発の購入ではなく、顧客から「このブランドが選ばれ続ける関係性」そのものの構築です。
そこで必要になるのが、ブランド指標の中でも“関係性の強さ”を中心に据えた指標です。

当社が開発したブランド価値指標 「FRS(Fans Relationship Score)®」 は、ブランドと顧客の関係性を“ファン度”として捉え、生涯価値(LTV)を推測するための指標です。
FRSは、ブランド指標の世界で言えば「認知・好感の延長」ではなく、“継続的に選ばれる力”を測る中心指標として位置づけられます。つまり、散らばりがちな指標群を、『ファン化=関係性』という一本の軸で束ねる役割を担います。
FRS®が解ける問い(ブランド指標としての役割)
- いまの顧客は、関心層で止まっているのか、ファンとして定着しているのか
- ファン化を促進している要因は何か(体験、価値、接点)
- 競合と比べて、推される理由/離れる理由はどこにあるか
- ファンを増やすとLTVはどの程度押し上がるか(推計)
FRS®はファン層の把握だけでなく、将来的な顧客となりうる「関心層」の特徴やポテンシャルも明らかにします。ファン化を促進している要因は何かを知ることで、関心層のうち、どの属性を持つ顧客がファン化しやすいのか、逆にボトルネックとなりうる要素が何かを可視化でき、顧客獲得・育成の優先順位や打ち手が明確になるのです。
FRSの特徴:3つの視点で深掘りできる
- Company(自社):体験価値や提供価値がファン化を促す要因は何か
- Customer(顧客):誰が、どんな文脈でファンになり、定着しているのか
- Competitor(競合):競合と比べて“推される理由/離れる理由”は何か
この整理があると、議論が「ふわっとしたブランド論」から抜け出し、施策に直結する論点へ変わります。
「ファンの特徴」を広告設計に落とす
Customer視点で、「どんな人たちがファンとして定着しているか」「ファンではない人との違いは何か」を分析すると、ファン層の共通項が見えてきます。
- 価値観
- 利用シーン
- 接触チャネル
- 意思決定の癖
この共通項を“促進する”戦略に落とし込めば、関心層をファン層へ取り込む確率が上がります。
ファン層の特徴は 「ファンになりうる人の特徴」でもあるため、ファンの再現条件を提示することが獲得効率を引き上げます。
さらに、コアなファンは関心層よりも利用金額が3倍~4倍になることが当社の研究結果からわかっています。 つまり、ファン層を増やすことは企業にとって生涯価値(LTV)を高める、堅実で強い戦略になるのです。
まとめ
ブランドが選ばれ続けるためには、認知や好感といった入口指標だけでなく、顧客との関係性の強さを継続的に捉える視点が不可欠です。人の行動は「選択」「きっかけ」、そして体験の積み重ねによる「関係性」によって形成されるため、ブランド指標もこの構造に沿って整理する必要があります。
多様な指標を個別に追うのではなく、「選択される力を測る指標」「関係性を深める指標」という役割で再定義することで、ブランド戦略はより実践的なものになります。
中でも、FRS®は “選ばれ続ける力”を測る中核指標として、顧客との関係性を可視化します。ファンの構造を理解し、再現性ある育成設計へ落とし込むことができれば、LTVは結果として高まります。
同時に、FRS®はファンがロイヤリティを失い、離反やネガティブな推奨へと転じるリスクも早期に捉えることができます。関係性の強さと揺らぎを可視化することで、ブランドの成長機会だけでなく潜在的な脅威にも先手を打つことが可能になります。
ブランドは、指標で構造を捉え、指標で動かす。
「ファンを増やす経営」は、そのための測定設計から始まるのです。
FRS®についての詳細は、▶こちら
次回は3月にトレンド発信する予定です。どうぞお楽しみに。
2025年掲載のコラムも是非、ご一読ください。
【2025年のマーケティングトレンドまとめ】
https://mssinc.jp/marketing_column/8651/
【見えないインサイトを可視化する:テクノロジーが拓く新しい顧客理解】
https://mssinc.jp/marketing_column/8587/
【変化に即応するアジャイルマーケティング戦略】
https://mssinc.jp/marketing_column/8526/
【これからの時代のデータドリブンマーケティング】
https://mssinc.jp/marketing_column/8519/
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